ヴェレ氏の話を聞いて思い出したのは、取材の1カ月ほど前にお会いした、JETROの豊永真美さんの話だ。わたしは豊永さんに「ジャパンエキスポのどこを見てくればよいか?」と質問したのだが、一緒に教えていただいた話は、わたしにはちょっとした驚きだった。「いまのフランスは、消費財のスーパーマーケットでの購入率は世界でトップクラス。マクドナルドの1人当たり消費量は、アメリカ並みになってしまっている」というのだ。
フランスは、米国的なグローバリズムに対抗して、強固に自国の文化や歴史を守り続けていている。おそらく、世界中の多くの人がそんなふうに考えていると思う。ところが、まさに『象徴的貧困』(フランスの哲学者ベルナール・スティグレールが使った言葉で、情報社会におけるモノや情報のマス化による貧しさ)という本に表されているとおりの世界が、蔓延しつつあるというのだ。
パリから一歩も出なかった我々には、あまりリアルには感じられなかったのだが、日本の地方都市以上のことがフランスでは起きている。そんなことを考えると、ヴェレ氏の「日本のマンガに魂の部分を求めている」という言葉の意味が、強く伝わってくる。
— フランスへ、最初に日本のマンガを輸入した人物 (via akiyoshi)
(katoyuuから)